ものづくりに興味をもちつつ、医療の仕事に就きたい気持ちもあったため、両方が学べるこの学科を選びました。高校生の頃から医療機器を扱う臨床工学技士の仕事に注目していましたが、本格的にめざすことを決めたのは大学に入ってから。身体に安全な材料について学んだり、人工透析に使われる繊維の質感を手で確かめたりと、学びを深める中で意欲が高まりました。実習の際、疑問に思ったことはその場で質問するなど、取り組みの姿勢まで変わったのが、自分でも驚きでした。
病院実習で特に印象に残っているのは、人工透析に使う管の空気を抜く際の緊張感。血管に空気が入ると命に関わります。自信をもって取り組めるよう、大学で何回も練習を重ねておいて正解でした。また病院でさまざまな医療スタッフの方々と接してみて、臨床工学技士の役割を実感。多彩な医療機器の扱い方について、ほかの医療スタッフに助言したり、指導することも重要なのだと強く認識できました。
4年次から所属している遺伝子・分子生物学研究室の八田 貴先生から学んだことは、性能、安全性、使いやすさを高いレベルで求められる医療機器開発の難しさです。卒業論文の指導だけではなく、臨床工学技士国家試験対策の勉強会も週1回開催と充実。間違いやすい問題を詳しく解説してくださるなど手厚いサポートがあったため、力をつけることができました。卒業後は病院に勤務して幅広い経験を積み、多くの人の役に立つことが目標です。

座学、実習、国家試験対策を中心に学ぶ

患者さんの命をつなぐ仕事という点に魅力を感じ、将来は臨床工学技士として総合病院で働きたいとこの学科を選択。専門科目を中心に座学、実習、国家試験対策に取り組んでいます。「生体医工学実習Ⅰ」では、実際に医療機器を操作することで深く理解できたほか、臨床経験のある先生方から貴重な体験談を聞くこともできました。また、在学中に第1種ME技術実力検定試験の合格することを目標に、勉強に励んでいます。

3年久保 江里佳兵庫県立西脇高校出身

久保 江里佳