生命医療工学科 基本データ
医療の進歩には、工学的思考が不可欠です。
人類の健康と福祉の増進に貢献する人材には、もちろん医師や看護師、薬剤師、理学療法士、・・・。
しかし、医療の現場でいま、もっとも求められるのは、医学、工学両方の専門知識をあわせ持ち、高機能、高性能の医療機器・装置の開発、設計やこれらの導入、使用に対応できるエンジニアです。
生物、生体の構造と機能の解析をもとに、社会の高齢化や疾病構造の変化に対応して、疾病の早期発見と早期治療が出来るように、質の高い医療技術と高性能、高機能の医療機器を開発し、工学、医学の新たな学際的、複合的発展に貢献する生体医工学の専門家を育成します。
生命医療工学科の特色
生命医療工学科は定員60名に対し、所属教員が12名。きめ細やかな少人数教育を行っています。
- 医学・生物学と工学の融合領域の教育と研究を行います。
- 生体工学コースと臨床工学コースと再生医療コースの三つのコースがあります。
- 経験豊富な教授陣と若手講師陣がチームとなって丁寧できめ細やかな指導を行います。
- 多くの留学生を受け入れ、国際交流にも積極的です。
- 地域の医療産業と密接な連携を行っています。
生命医療工学科 学びのポイント
最近の医療現場ではハイテク機器が多く使われています。
優れた装置を開発し、上手に使うためには、工学の知識だけでなく医学や生物学の知識も必要になります。
今、医療関連産業や医療機関が切望している人材が「医学と生物学がわかる工学技術者」です。
岡山理科大学の生命医療工学科では、生体工学コースとして、電気・電子・情報、機械・材料、生物・化学・環境の三つの工学分野について6研究室を設置しています。また、将来、病院で働くことを目指す学生のために臨床工学技士の養成コース(臨床工学コース)も併せて開設しています。平成27年度には再生医療コースも誕生しました。
1・2年次に色々な分野についてじっくり学習をするカリキュラムですから、興味分野が絞り切れていない人も落ち着いて専門分野を探していくことができます。
優れた業績をもつ教授から新進気鋭の若手まで、平均年齢が若く、活気にあふれた教員により、医療に興味を持つ学生一人ひとりのニーズに応えることができる日本でも数少ない学科です。
- きめ細かい少人数教育
- 学生5人程度に教員1人の担当教員が付き、大学生活全般についての相談にものります。
- 3年次から卒業研究ゼミナールを開始
- 全員に行き届いた指導を実施します。
- 経験豊富な教授陣と若手講師陣がチームとなって指導します
- 幅広い年齢構成と専門分野の教員がサポート。
また、生体医工学関連の学科にはめずらしい、機械工学専攻の教員がいます。
基礎医学実習室、臨床工学実習室、図書館を備えた医用科学教育センターには、透析監視装置、人工心肺装置、人工呼吸器、麻酔器、大動脈内バルーンバンピングなど、最先端の医療機器が数多く用意されています。 臨床工学技士の資格を持つ専任のスタッフの指導により、最新医療機器の操作と管理について学びます。
医学や病気に関心があり貢献したいと思うけれど、血を見るのが苦手な人にオススメの学科です。
衝突しても人には安全な車など、人に優しいものづくりを目指す人にも最適です。
さまざまな資格・免許の取得も可能です。
工学部卒業者は全国的に就職率が高く、職種も広範囲に渡ります。また、臨床工学技士は医療系職種の中では就職率が高くなっています。
詳しい進路情報はこちらをご覧ください。
他の臨床工学技士養成施設とどこが違うの?
国内には臨床工学技士を養成する専門学校や大学が多数あります。どこの施設でも、臨床工学技士になるためには厚生労働省が決めた内容の講義を修得しなければなりません。それを専門学校では3年間で修得し、大学では4年間で修得するという違いがあります。そのため、専門学校では朝から晩までおまけに土曜日も休みなく授業を受けなければなりません。一方大学では少し余裕があり、空いた時間に厚生労働省では決められていない授業、例えば心理学や法学などの一般教養科目を受講したり、インターンシップ、部活・サークル、アルバイト等の課外活動に参加して広い視野を身につけていきます。これは、専門学校と大学の存在意義が異なるからです。専門学校は職業訓練校と同じ目的で設立されていて、仕事に必要な資格や技能を身につけた人材を養成することが目的です。それに対し、大学は専門的な学問を学ぶと共に幅広い教養を身につけるための教育を行い、幅広い知識と視野を持つ人材を育成することが目的だからです。そのため、卒業後の学位の称号も異なり、専門学校を卒業すると「専門士」、大学を卒業すると「学士」が与えられます。臨床工学技士の国家試験に合格すれば、それらに加えて「臨床工学技士」の称号も与えられることになります。大学の方は専門学校より1年多い4年間分の学費を払わなければなりませんが、実は「学士」の称号にはその費用以上の価値があります。
臨床工学技士を養成している大学も多数あります。しかし、その中には専門学校と同じように幅広い一般教養科目を揃えていない施設もあります。多様な学部がある大学かどうかである程度判断できますが、本学(岡山理科大学)には理学部、工学部、総合情報学部の理系学部の他に、生物地球学部(地理や考古学等)や経営学部、教育学部があり、様々な一般教養科目が開講されていますので、当学科(生命医療工学科)であれば、本来の目的通りに幅広い視野を持つ人材になることができます。さらに当学科には他大学、他学科にはない特徴があります。それは、再生医療の勉強も臨床工学技士の勉強と同時にできることです。山中先生のiPS細胞発見以来話題が絶えない再生医療ですが、まだ研究段階であり、再生医療に関連した就職先がほとんどないのが現状です。しかし、近い将来、再生医療による治療が多くの病院で実施されるようになることは間違いありません。今、再生医療を勉強しておけば、病院で再生医療を取り入れたときに、その治療に参加するメンバーに手を挙げることができます。そう、再生医療を勉強するなら、「今でしょう!」。当学科では講義だけではなく、実験を通して細胞を扱う技術を習得することができます。臨床工学技士の勉強と両立することが可能です。再生医療の勉強もできることが当学科の最大の特徴です。
逆に、臨床工学技士には興味ないけど、再生医療に興味があり、再生医療に関連した仕事に就きたいと考えているならば、臨床工学技士の資格を取って病院に就職することをお勧めします。当学科であれば、臨床工学技士の勉強をしながら再生医療の勉強もできます。再生医療に関連した就職先はまだまだ少ないのが現状です。再生医療が本格的に導入されるまでは臨床工学技士として働くのがよいと思います。臨床工学技士の資格を取得すれば、就職先はいっぱいあります。今(2018年)なら都市であれば、自分が住みたい所に就職することができます。とりあえず、臨床工学技士として病院に勤め、時期をみて再生医療に参加したら良いと思います。それができるのは全国で当学科(生命医療工学科)だけです。
生命医療工学科の紹介
生命医療工学科(生体医工学科) エンジョイサイエンス
4編をぜひご試聴ください。 (音声ボリュームにご注意ください)
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生命医療工学科 学科紹介ビデオ
学科紹介ビデオを作製しました。(音声ボリュームにご注意ください)
