修士1年生の研究が生物工学会誌に論文発表
2020.11.24
生命医療工学科を昨年卒業し、大学院生体医工学専攻へ進学した内藤恭子さん(再生医療工学研究室:神吉けい太准教授)の研究が生物工学会誌「Journal of Bioscience and Bioengineering」に発表されました。再生医療や創薬評価系において細胞を用いた立体組織の需要が高まっていますが、血管の無い細胞凝集体は酸素や栄養の不足により急速に死んでしまいます。内藤さんは食品由来ポリフェノールの一つであるレスベラトロールの効果を利用して、細胞を用いた立体組織構築における生存率向上を図る研究に取り組みました。その結果、細胞のエネルギー生産機構の一つである解糖系を抑制することで、栄養や酸素が少ない環境でも細胞を生かす技術を見出しました。この効果を利用し、血管系構築までの細胞生存を維持することができれば、立体組織の生存率や組織の大型化に役立つと考えられます。研究のさらなる発展が期待されます。
